新・古事記

2024-01-22 03:14:00

#9

2023.12.12

 

私、命、今日は彼氏が面会に来る。。。。。。。。。。。。。。。でも、、、、、、、、、、、、、、、なんか、、、、、、、、、、、、、、、うれしくない。

 

「命、元気だったか。チョコ持ってきたぞ」

「ありがと。でも食べられないって言ってんじゃん」

「あ、わりぃ、わりぃ、忘れてた」

「もーーー」

「あと、他にも持ってきたんだ。手ぇ出してみ?」

「え、やーーーだ」

「ほら、見てみ」

「これって。。。」

「指輪だよ、婚約指輪」

「え、」

嬉し、、、、、、、、、、、、、、、あれ?嬉しくないな。どゆこと?婚約、うれしいはずじゃん?

「ほら、手ぇ出してみ?」

震えながら差し出す。

彼が指輪を着けようと左手に触る。

げ、なんかキモイ、「やめて!!!」

「えっ」

「貰えない。貰いたくない。今日は帰って」

「どうしたんだよ、命。。。」

「いいから、今日は帰って。もう別れる」

「えっ、だって」

「いいから帰って」

「別れるって、どういうこと?」

「別れる、別れる、いいから帰って」

「分かった、今日は帰る。冷静になって考えて」

「もう、別れる」

バタン、言葉が届かぬうちに面会室の戸が閉まった。

あっ、別れちゃった。でもすっきりしていい気分。あれ?彼氏あんなに好きだったのにどうして?憧れの彼氏だったのに。慶応なのに。どうしよう?

 

「あっ、命さん。彼氏との面会どうでした」

園が話しかけてくる。なんかうれしい。

「別れちゃった」

「えっ、振られちゃったんですか。そうですか」

「私が振ったの。よかったかな。。。」

「あんなに好き好き言ってたじゃないですか?いいんですか?」

「いいの、もう別れたから」

こう言うとなんかすっきりした。

「あの、、、、、、、、、、、、、、、園、、、、、、、、、、、、、、、付き合って!!!!!!!!!!!!!!!」

「え、え、

えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

園の声が病院中に響き渡った。